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中国高校生訪日団 2007 年度第5 陣が来日
A コースは島根、鳥取、京都、岡山、山口、兵庫で交流
21 世紀東アジア青少年大交流計画(日中21 世紀交流事業)2007 年度中国高校生訪日団第5 陣(翁乾明総団長、王時雨団長、一行397 名)が、2007 年10 月23 日から31 日まで来日した。同団は吉林省、江西省、河南省、四川省、海南省、福建省から選抜された中国高校生で構成され、A コース195 名、B コース202 名の2 コースに分かれ、成田及び関空より来日、当財団(A コース)と㈶日本国際協力センター(B コース)が受入れ実施した。両コースは、外務省表敬訪問、日中関係に関するセミナー、歓迎レセプションにそれぞれ参加、A コースは、島根、鳥取、京都、岡山、山口、兵庫を訪問、B コースは、大阪、静岡、愛知、岐阜、和歌山、滋賀、岡山、福岡、大分、鹿児島を訪問し、各地で高校訪問やホームステイ等を通じて、日本の高校生や一般市民と交流した。
セミナーのテーマはLOHAS、歓迎レセプションは盛会に
当財団が受け入れたA コースは吉林省、江西省、河南省からの195 名。東京の外務省表敬訪問では、木村仁外務副大臣が会見し、「日中関係が長期にわたって安定的な関係を築くことが当面何より大切だ。そのために未来を担う日中の若者が交流し、信頼関係をつくることに期待している。皆さんは是非ホームステイや学校の交流を通じて、日本に同じ年頃の友人、或いは日本のお母さん、お父さんと呼べるような方を積極的に作ってほしい」とのエールが送られた。
「日中関係に関するセミナー」は、『月刊ソトコト』の小黒一三編集長が講演。ソトコトを通じた日本における環境に対する意識の変化の紹介を通じ、地球環境問題をロハスという新たな視点から見つめ直すという提案に対し、中国高校生はもちろん引率の教員の方々も興味津々な様子で耳を傾けていた。歓迎レセプションは東京で開催、訪日団を含め日中双方総勢300 名近くの出席者が集まり、盛大に催された。来賓には、宇野治外務大臣政務官、孫建明中国大使館公使参事官、田村耕太郎参議院議員、泉健太衆議院議員などが顔を揃え、日中高校生交流が両国の相互理解に寄与することを祈ると、高校生を激励した。また、第二部では、昨年度に続き、都立深沢高校和太鼓部の生徒・卒業生による会場を揺るがすほどの力強い太鼓の合奏で一気に盛り上げると、負けじと河南省の武術学校生徒らが躍動感溢れる少林寺拳法の演武を披露、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
各地で多彩な学校交流
一行は、3 日目から4 分団に分かれ各地へ移動、それぞれの交流活動が始まった。第1・第2 分団98 名は、中国高校生訪日団として初めて山陰地方(鳥取・島根)を訪問。鳥取を訪れたのは、友好交流都市関係にある吉林省の50 名。県庁表敬では中永廣樹教育長から歓迎の辞が述べられ、吉林省を中心とした中国との交流状況について説明がなされた。午後は鳥取東高校を訪問。剣道の防具や柔道着を着用した本格的な部活動体験が人気を博し、高校生は嬉しそうに写真に収めていた。島根組48 名は5 校に分かれて学校交流。多くの学校が初めての受入れであったものの、心づくしのもてなしに、高校生は感激した面持ちだった。鳥取・島根組は京都で合流、共に京都府オリエンテーションに参加し、06 年に引き続き、田原博明教育長に迎えられた。午後は5 校に分かれて学校交流。授業や部活動参加の他に、ゆかた着付け体験や平等院での交流などの趣向を凝らしたプログラムも用意され、高校生は目を輝かせていた。
第3 分団48 名は、前半後半共に私立高校での交流となった。岡山では3 校に分かれ学校訪問。中でも就実高校では化学実験、吹奏楽部の演奏が大いに盛り上がり、翌日も共に後楽園を散策し、交流を深めた。京都では3 日間続けて立命館高校と交流。初日に生徒はホームステイ家庭と対面し、翌日から日本生徒と共に登校、1日ゆっくりと学校で交流プログラムを楽しんだ。最終日は立命館大学BKC キャンパスでのスーパーサイエンスフェアに参加。フェアには世界各国から高校生が参加しており、科学教育の国際化を目指す立命館高校の特色を感じることができた。
第4 分団49 名一行は、初めに山口県を訪問。県庁訪問では西村上一教育次長らの歓迎とオリエンテーションに参加、その後、全員で県立西京高校を訪ねた。高校では和太鼓体験が用意されており、中国の高校生は、歓迎会で和太鼓の熱演を目にしていただけあって、感激も一入といった感じで熱心に指導に従っていた。
兵庫県オリエンテーションでは、吉本知之教育長が出席、歓迎の辞を述べた。続く県立鳴尾高校での交流では、教育専門家の栗木剛氏をコーディネーターに迎え、教師、PTA も同席するなか、日中高校生によるシンポジウムを開催。互いの印象や勉強することの意味、将来の夢、友達関係、男女交際などを語り合った。栗木氏は「シンポ開催の目的は日中高校生の違いを互いに理解し合うため話し合ってみることだった。結果は、国が違っても若者は案外同じなのでは、と思った。若い時から交流を体験すれば、将来結構分かり合えるという確信をもった」と結んだ。
好評を博したホームステイ
今回も高校生に最も印象深かったのは、ホームステイ体験だったようだ。今回は、岡山・興譲館高校で一緒にカレー作り島根の一部、京都、山口、兵庫にて訪問校の生徒・教員宅、ないし一般家庭でホームステイを行った。アンケートには共通して「つねに微笑を絶やさない日本人の接客態度、ゴミの分別処理を徹底して実施している清潔な町、礼儀正しく、規則を守り、効率のよい仕事ぶりに日本人の資質の高さを感じた。大いに中国は見習うべきだ」との賞賛の言葉がびっしりと書き込んであった。また、殆どがホームステイを通じて、お母さん、お父さんが親切であったことに言及し、感謝の気持ちを綴っている。特に立命館高校を訪問した生徒は、2 日間同じ家庭で過ごしたため、家族とのやりとりや一日一日家族のように親しくなっていった様子が詳細に記されていた。受入れ家庭のアンケートには、交流時間が短すぎるとして2 泊を望む声も多く、今後は可能な限り1家庭で2 泊実施できるよう努力すべきと感じた。
このほか、分団ごとに環境学習として、鳥取大学乾燥地研究センター、京都市環境保全活動センター、宇部市リサイクルプラザを参観し、また、福祉学習として岡山県で福祉施設を訪問した。
訪日団A コース一行は、10 月31 日、多くの成果を携えて関西空港から帰国した。本団の受け入れにご協力頂いた外務省、文部科学省、各県教育委員会と関係団体、学校関係者、ホームステイ家庭の皆様方に厚くお礼申し上げたい。 (総合交流部)
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