平成21年度中国青年代表団第2陣が来日 医療衛生・環境・エネルギー・科学技術など各分野で交流
東京滞在中の10月15日は松井孝典・千葉工業大学 惑星探査研究センター所長を講師に迎え、「俯瞰的に見た地球環境問題」をテーマにセミナーを実施し、全分団が参加した。同日夕方の歓迎レセプションでは、中華人民共和国駐日本国大使館の孔鉉佑公使をはじめ、多くの来賓、受入団体関係者が出席し、訪日団を歓迎した。また、東京大学ジャグリングサークル・マラバリスタがジャグリングを披露。繰り出される数々の華麗な技に大きな歓声が上がった。代表団のメンバーも日中両国の歌を披露し、美しい歌声で会場を魅了した。
翌16日には、日本文化体験プログラムとして「歌舞伎フォーラム公演」を実施した。公演では実演を鑑賞するだけでなく、代表団のメンバーが自らの顔に隈取を施す「隈取体験」や、歌舞伎俳優の花柳辰藏氏による「女形ができるまで」の分かりやすいレクチャーがあり、歌舞伎の舞台裏を垣間見ることができた。レクチャーに続いて上演された歌舞伎「釣女」では、ユーモア溢れる内容と素晴らしい演技に会場は大いに盛り上がった。また同日、秦文貴総団長ならびに各分団長一行12名が外務省にて福山哲郎外務副大臣を表敬訪問した。 「21世紀東アジア青少年大交流計画(日中21世紀交流事業)」の一環として、10月14日から21日まで中国青年代表団第2陣(総団長=秦文貴・中華全国青年連合会副主席)が来日した。一行は、青年指導者96名、大学生52名、公務員61名、医療衛生47名、経済界50名、環境・エネルギー51名、科学技術50名、学術関係者50名、メディア35名で構成された計492名。同団の派遣は中華全国青年連合会、受け入れは当財団が担当し、青年指導者、大学生、公務員、医療衛生、経済界、環境・エネルギー、科学技術、学術研究者の各コース実施は他団体にそれぞれ委託した。また、メディア分団は当財団が実施した。
翌16日には、日本文化体験プログラムとして「歌舞伎フォーラム公演」を実施した。公演では実演を鑑賞するだけでなく、代表団のメンバーが自らの顔に隈取を施す「隈取体験」や、歌舞伎俳優の花柳辰藏氏による「女形ができるまで」の分かりやすいレクチャーがあり、歌舞伎の舞台裏を垣間見ることができた。レクチャーに続いて上演された歌舞伎「釣女」では、ユーモア溢れる内容と素晴らしい演技に会場は大いに盛り上がった。また同日、秦文貴総団長ならびに各分団長一行12名が外務省にて福山哲郎外務副大臣を表敬訪問した。
大学生52名のうち10名は、日本・ロシアの大学生と共に、当財団及び(社)横浜青年会議所、日露青年交流センター、国際連合大学高等研究所の共催による「コスモスアカデミー2009」に参加した。これは次世代の環境リーダー育成を目的としたプログラムで、日中露3カ国の学生たちは8名が1グループとなり、全5グループが国際的に共通する「水問題」の解決に向け、さまざまな体験型の授業・セミナー・視察等に参加した。
10月15日と16日には、横浜市の水源である山梨県道志村の涵養林や、横浜市の西谷浄水場、北部第二水再生センターと汚泥資源化センターを見学し、横浜市の水の流れを順を追って学ぶと同時に、実際に涵養林を見ることで森林の果たす役割を実感したようだった。また、これらの見学を踏まえた「環境創造プログラム」では、各グループが日本・中国・ロシアの水環境について発表し、国によって水事情が違うことに驚きの声が上がった。
17日には京都に移動し、水の神様が祭られている貴船神社の見学や、裏千家茶道の中心的役割を果たす今日庵での茶道体験を通して、水に親しむ京都の文化に触れた。翌18日は琵琶湖疎水を見学し、京都が琵琶湖疎水によって活力を取り戻したことから、都市にとって水がいかに大切かを学んだ。 横浜に戻り、20日にはグループごとに今回のプログラムで得た知識をもとに発表を行った。各グループとも、日中露の3カ国の学生が団結し趣向を凝らしたプレゼンテーションで、それぞれが「水問題」解決のため自分自身が為すべきことのヒントをつかんだことがうかがえた。さよならパーティの前に行われた卒業式では、全員に卒業証書が手渡され、それぞれが感想を述べたが、途中涙を流す学生もおり、研修の成果とともに、互いの友情がしっかりと結ばれたことが見てとれた。
懸念された新型インフルエンザの影響もなく、代表団一行は8日間の日程を終え、10月21日成田空港より全員無事に帰国した。本事業の実施にご協力頂いた外務省、中国大使館、受入関係機関等の皆様に厚く御礼申し上げたい。 (総合交流部)